Bien-être

介護終了・子育てもほぼ終了で、やっとこさ時間ができたため生き方を「哲学する!」ブログを始めます。ブログタイトルの「Bien-être(ビヤンネートル)」とは、フランス語で「頭も心も体もここちよくいられる状態」のこと。おフランス風Bien-êtreの視点から考える暮らしのつぶやきとADHD息子を中心とする教育の問題が中心。

運転免許証と国民健康保険証の再発行手続き

ADHD息子の財布は未だ発見されず。とりあえず、本日は少し時間ができたので、運転免許証と国民健康保険証の再発行手続きにチャレンジしてみる。息子は大学生で神奈川在住だが、住民票は地元のまま。原付きの運転免許証だけ持っているが、それも地元で取得。ということで、母親が代理で再発行できるかたずねてみた。

1.国民健康保険:おそろしく簡単に再発行。ただし、再発行申請書を書く必要があるため市役所窓口に母親の本人確認書類を持って行かなければならない。ものの5分もしないうちに再発行終了。ちなみに、番号も何にも変わらないらしいので、「元の保険証がでてきたらどっちを破棄してもいいのか?」とたずねると、予想通り、古い方を破棄してくださいという返事であったが、万が一財布が出てきた場合、息子の手元に古い保険証、私の手元に新しい保険証を置いておくという技がおそらく簡単にできると思われる。違法なのかもしれないが、紛失防止には使える技だと思った。まあ、再発行簡単なので別にいいけど。

2.運転免許証:さてこれがとても大変であることが判明。保険証と違って、本人の写真撮影が必要であるため、代理で再発行の手続きができない。実家へ平日に戻って来て手続きするか、住民票を移して神奈川で手続きをするしかないとのこと。受付は平日のみ、免許センターも再発行は平日のみ。まあ、免許を持っているだけで、原付きも購入していないので、しばらく放っておいても問題ないだろうということになった。

財布、絶対家の中から出てくると思っているのだけど……。

息子財布紛失、Line Payデビュー

ADHDあるあるの財布紛失。息子、地元で高校時代は、警察署職員が彼の財布を覚えるくらい何度も連絡があった。はい、田舎で、行動範囲も限られていたので必ずというほど財布は戻ってきていた。

上京し、幾度となくクレジットカードは紛失したりしていたが、今回は、財布ごと無くすという失態をやってくれた。クレジットカードのみ紛失の恐れアリでとりあげていたので助かったが、免許書、保険証、ATMカード、学生証とごっそりやられていて、再発行がめんどくさいものばかり。

家の中からひょっこり出てくるなんてことも普通にありそうなので、緊急措置としてLine Payで送金し、現金を引き出すことが可能かやってみることにした。

結論。今、送金まで済ませたところだが、とっととやっておけばよかった。オンライン銀行なので、一瞬でチャージ、そのまま、画面上で一瞬で無料送金。ネット銀行の送金と比べてもかなり楽。

しかも、出金手数料も、Line Pay 216円、楽天銀行220円〜275円なのでお得。

送金実験は楽勝だったので、次回は出金実験結果報告とします。

ちなみに、paypayだとApple Watchでも使えて現金引き出し手数料が100円らしい……。

以下は、ネット銀行にまつわる過去記事。

 

bien-etre.hatenablog.jp

 

ADHD 不登校大学生、登校への歩み ー クラウドファンディング (2)

最終的にお金が集まらない場合の協力体制を約束されたクラウドファンディングは、無事、目標額を上回り達成しました。(詳細をご存知ない方は過去のブログをどうぞ。)

bien-etre.hatenablog.jp

クラウドファンディングが目標額に近づくにあたって明らかになった息子の変化は、

 

1. 達成にむけて本気になる。(目標額に達するとお金がもらえて、自分の好きなことができる!)

2.周りから一目置かれて自信を取り戻す。クラウドファンディングをするなんてスゴイ!)

3. 周りの人を尊重し、頭を下げ、感謝するようになる。(支援者にお礼をしたり、周りに支援をお願いしたりしなければならない。)

4.ルールを守るようになる。(みんなに知られているので、道徳意識が高まる。)

 

と、理想的なもの。クラウドファンディングは最強の教育ツールとしても活用できることを確信しました。

その後、MVは大学の先輩に撮影を依頼し、再生回数もかなりのものとなり、結果的に大成功。副産物として、ストリーミング再生により月々の収入が得られるようになります。

マズローの欲求ピラミッドで言えば、社会的に受け入れられたいという「社会的欲求」+自分が集団から価値ある存在と認められたいという「承認欲求」が一気に満たされたこととなります。

ADHD 不登校大学生、登校への歩み ー クラウドファンディング (1)

ADHD不登校息子の登校へのきっかけとなったのは、以前書いたようにバイトを始めたことです。

bien-etre.hatenablog.jpこの結果わかったことは、登校を目指すならば、自分がアウトサイダー的な人間ではなく、あくまでも社会から受け入れられているという、いわば「社会的な自己肯定感」が必要であるということ。バイトは不採用、寮での規則破り(友人を部屋に入れる)など、怒られることが日常化し、アウトサイダー的外見による差別と偏見にすっかり慣れっこになったしまった彼のメンタルは、「どうせ……」。

 

そこで、じゃあ、世界は本当に冷たく、攻撃の対象になるようなものでしかないのか確かめてみないか?と、アウトサイダー的な彼が作る音楽にどれくらいの人が共感してくれるか、私とチームを組んでクラウドファンディングを行ってみることを提案した。

 

もちろん、この時点で、私は目標額を達成するとは思っておらず。ただ、彼一人の力でどのくらいの金額を集められるか興味がありました。(結果、目標額の30%ぐらいは友人やファンによって集めることができたのは、予想以上でした。)

 

さて、ここからは、作戦上「絶対成功」させなければなりません。近くに住む友人には直接事情を説明し協力を仰ぎ、遠方に住む大学時代の友人や知人には、以下のようなメールを送付しました。(一部変更しています。)

 

「お元気ですか?ご無沙汰してます。ちょっと今日はお知らせとお願いがあって連絡させてもらいました。

実は今息子(音楽やりすぎ不登校)と共同で、ミュージックビデオを作るためのクラウドファンディングをやっています。

このクラウドファンディング、実は、息子は「自分の周りには100円出すのも嫌がる人ばかりで、学校も行かず、音楽だけやっているような反社会的な人間に対しては、絶対にお金なんか集まらない。大人がお金を出すのは優等生にだけ。」と考えています。一方、私は、「大人を舐めるな!損得第一ではなく、どんな表現形態であってもアーティストや若者の夢を応援してやろうというちゃんとした大人は私の周りにはいっぱいいる。見てな!」という立場をとっています。

つまり、このクラウドファンディングは、いわば「社会の善意を希求しながらも現実はそう甘くないのではないか……」と大人びて後ろ向きになりはじめた19歳の若者による実験みたいなものなのですが、私は、「母として」というよりも「マトモな大人」代表として、意地でも成功するところを彼に見せたいと考えています。

そんなわけで、友人として「ちょっと支援して!」というお願いなのですが、よければご協力いただけませんでしょうか?なにぶん、そのような事情のため親が支援するわけにもいかず……です。

支援方法がややこしいかもしれないので、協力したいがやり方がわからん!という場合はお知らせください。待ってま〜す!」

 

結果、私の周りの素敵な大人たちは、当然のようにみんな協力を約束してくれることとなります。本当に素敵なひとたち!改めて感謝です。

 

 

ADHD 不登校大学生、登校への歩み ーバイト編

ある程度結果が出てから書こう、書こうと思っていたら1年近く経ってしまったのですが、ADHD不登校息子は、登校を開始し、今や大学生活をenjoyしまくっているので、その歩みをざっと記録しておきます。

 

まずは、一年前の振り返りから。

このころは、秋学期から行く気満々だったくせに、履修登録のミスから全く行く気を無くした息子に、せめて朝起きるという正しい生活習慣を身に付けさせようと試行錯誤していました。(興味のある方は下の記事を参考にしてください。)

 

結果は、結論から言うと、全く効果なし!まあ、私の気晴らしになったくらいでした。しかし、事態は思わぬところで変化します。

それは、ジャジャ〜ン!

 

短期のアルバイトに雇ってもらえたことでした。

 

なんだ〜、普通じゃん!と思うかもしれませんが、実は普通ではありません。ある意味、神がかり的な奇跡の連続でした。

基本、自分の興味のないことには情報収集のかけらもせず音楽を作る息子を尻目に、夜な夜なネットで、短期、髪色自由、彼の下宿先近辺で息子のアルバイトを探しつづけたのは母。(これはこれで、結構、楽しかった……。世の中には実にたくさんのお仕事があるものです。)

そして、究極のバイトをみつけます。細かな条件は忘れてしまいましたが、学校に行くという習慣を身につけるために、こちらがお金を払ってもいいような内容でした。

 

勤務地:息子が通っている大学。

時給:1500円くらい。

内容:研究室が行う宅配ロボットのデータ集めの手伝い。

勤務時間:朝9:00〜18:00くらい。

しかし、外部委託で派遣なので面接は大学とは関係ない派遣会社で行われることになりました。友達に履歴書を書いてもらったようですが、金髪、ジャージ姿で面接に行き、結果……不合格

 

その後、ビデオ屋の面接も不合格で、本人、完全にやる気喪失。しかし、神様は存在するのです。

数日後、派遣会社から電話がかかり、突然一人都合で来られなくなったため、勤務地近くに住み、どんな時間帯でも暇である息子に白羽の矢が立ったのでした。

 

全部で20日間くらいの仕事でしたが、まあ、きっと遅刻はしたと思いますが、クビにならずに全て自分で起きて出勤。

 

お金もらえるなら、睡眠障害とか関係なくふつーに学校に行けるのか!と腹立ちまぎれに驚く母。しかし、一番驚いたのは本人。朝起きて仕事に行くということができただけで、それ以来、ものすごい天才のように自分のことを扱いはじめます。派遣のおじさんたちとおしゃべりしながら、大学生生活を送る若者を外から眺めるという状態。プラス、学生証を持っているので、派遣仲間とは一線を画して大学生ヅラして図書館で自分だけ休憩とることができるという不思議な状態。この経験を通して、一気にその後の流れが変わりました。

 

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炭酸飲料阻止のために豆乳飲料詰め合わせセット

炭酸飲料を水代わりに飲んでいる息子へ、炭酸飲料阻止のために思いついた豆乳セット!

 


 

何があっても親に潰されない子

最近の子育て業界では、「毒親」とか「親に潰されるいい子」とかいう子ども弱者的言葉が溢れているが、どうもうちの息子にはピンとこない。というか、たいていの子どもは「親に潰される」ことなく道をテキトーにはずすエネルギーを密かに持っているもんだと私は信じている。(昨日の講演会で、明らかに睡眠障害なのに病院に行こうとしない高校生を病院に連れていくにはどうすればいいか?という相談があったから、言うことをきかないやつはゴロゴロいると思われる。)

まあでも一般的なことはよくわからないので、とりあえずうちの息子に限ることにするが、彼は何があっても親に潰されない子どもである。なぜなら、親の言うことはぜ〜んぜん聞かないからである。そして、有り余るエネルギーを発散させおバカ息子(自他ともに認める)をしっかり演じてくれているおかげで、私は「私の子育てが間違っていたのかも…」などという甘っちょろい反省の余地を与えられることがなく暮らせている。考えてみれば、その意味では親孝行な息子である。

例えば、下の記事は私の中では永久保存版に値するかなり秀逸な笑えるものであるが、この中の留年野郎たちは、留年のメリットとして『親に一発かませる』というのをあげている。

 

time-space.kddi.com

「親は無条件で子に期待しています。そういう親に対して『子育てはそんな簡単にはいかねえぞ!』ってことを示すことで、適正な評価を下してもらえるんです」。

という言い分であるが、通常はこの発言を聞いて、人はなぜか「親の育て方が悪い!」とは思わず、「なんだこの馬鹿野郎!親の心がわからないのか!」と思うであろう。この場合、金銭的被害を受けている親の気持ちに世間が寄り添うことができるし、アホな子どもをもって気の毒にという憐憫の情も世間から引き出すことが可能だからである。

そして、意外なことに、何か心の闇が彼の中にあるのでは……という優しい心配をぶっつぶすくらいのこういったアホさ加減は、見方を変えれば自分にも社会にも他人に優しい(誰の責任も問わない)ものであり、「毒親」とか「親に潰される」とかいう次元を超えるハートフルな結論を導き出す。

 

ADHDの説明:

「…周りからの期待に沿わない行動は、非難の的になりやすく、注意されても変わらないので、やる気がない、我慢ができないなどと指摘されがちです。保護者も、養育の間違いなどとして非難されがちです。」(「熊本市発達障がい者支援センター」HPより。)

 

本人も親も「非難」されてもな〜んとも思わない場合、それは、障がいを乗り越えることに結びつくのか?

 

「非難されがち」で苦しんでいるのだから、あなた方の善意でもって助けてあげましょ〜、お薬の力もかりてわれわれの社会で適応させてあげましょ〜という柔らかなほのめかしではなく、

 

「…周りからの期待に沿わない行動は、注意されても変わらないので、やる気がない、我慢ができないなどと指摘されがちですが、あくまでも障がいであるのでそれを非難するような人は、ものごとの本質から目をそむけ、Think differentができない前時代的な人間です。保護者に対して、養育の間違いなどとして非難するような人は、障がいのメカニズムを理解せず、ダイバーシティを許容できない非国際的な人間です。そう、あなたは違うよね。Think different !」

とどうせならジョブズあたりに語らせて、これが時代の最先端の考え方だ!みたいにまくしたてれば、きっと世間はもっと優しくなるであろう。(と、なにかが違うよねおそらく……と思いながら書いている。)