Bien-être

介護終了・子育てもほぼ終了で、やっとこさ時間ができたため生き方を「哲学する!」ブログを始めます。ブログタイトルの「Bien-être(ビヤンネートル)」とは、フランス語で「頭も心も体もここちよくいられる状態」のこと。おフランス風Bien-êtreの視点から考える暮らしのつぶやきとADHD息子を中心とする教育の問題が中心。

ADHD不登校学生への大学サポート (1)

AO出願時からADHDを公表し、合格を得た息子を持つ親という立場ではあったが、入学前に大学にサポートを依頼することはしなかった。それは、「自分でやれる。大丈夫!」と断言する息子に、ひょっとしたら自分で切り抜けることができるのではないか?という淡い期待と、一人でやらせてみて大きく失敗しても痛手にならないのは今だけだなという思いからであった。

 

しかし、人生はそれほど甘くはない……。

 

都会で一人暮らしを始めた息子は、楽しくて楽しくで大学どころではない。結果的に段階的に大学にサポートをお願いすることになったので、記録しておこうと思う。

 

4月 

履修登録サポートの依頼(これは結果としては友人とこなしたようだが、複雑な履修システムのため最終確認をお願いする。本人が窓口にくれば対応してくれるという。)


奨学金手続きに関するサポートの依頼(育英会の予約奨学生であったが、在学証明書の手続きのための書類など全くやらないため。)→「掲示板見逃したら終わり!」がデフォルトの奨学金関連なので、個別に連絡もらえるよう依頼。(親が一筆書いて奨学金係へ提出)

ガイダンス等の時点から、あまり学校に行っていない状況を把握。はじめての1人暮らしということで、毎朝Lineでモーニングコール。しかし、過集中を思わせる夜遊びがすぎて電話に出た後寝ているっぽい。そのうち飽きるだろうと、また淡い期待を抱きつつしばらく様子を見るが、改善の気配が見られないため追加サポート依頼に踏み出す。

 

6月 

・WEB経由で「障害者学生支援センター」へADHD不登校学生に対するサポートに関するメール問い合わせ


  キャンパスの学事担当者より電話あり。(せっかく入った大学、夢を叶えるために頑張ってほしい!と応援のお言葉。)在籍キャンパスの学生相談室へ息子を行かせるよう指示を受ける。

  メールへの返信として「障害者学生支援センター」からもメール。

    ↓

息子、学生相談室へ赴き臨床心理士の先生と面談。

しかし、この時点で、もうすでに学期が半分以上過ぎていたため、授業へ行きかけたもののもう無理であると勝手に判断して、前期は授業に出席することも、テストを受けることもあきらめる。→ 第二回 学生相談室への面談をバックレ。(親へは行ったふり報告)


大学の各担当者は、皆親身になって相談にのってくれるものの、イマイチ、各部署の連携がうまくいっておらず、こちらが、サポートしてほしい内容を全て決めて、別々の部署にお願いしなければならないというのが現状であった。個々の部署は優秀なのだが、全体的にこんなサポートができるかもという提案をしてくれるところがない。さらに、「学生相談室」も困っている大学生のためのものであり、周りがいくら困っていても本人が困っていない場合には手のうちようがない。大学生のサポートは本人が中心となって積極的に動いてこそ回っていくしくみとなっていることがわかった。

 

作戦変更。こちらが勉強して主導権を握ることにする。前期は、本人、保護者、大学の連携という点で望ましい結果が得られなかったため、後期に関しては「履修登録」「スケジュール管理」「体調管理」に関してもう少し踏み込んだ戦略的な外的サポートが必要である旨を告げ、9月に保護者同伴の面談が行われることとなった。