Net FlixとTEDの足し算で現実世界が明るくなる。Net Flix 「グレイス&フランキー」
カンヌ映画祭とNET FLIXのフランスでの冷ややかな関係が物語るように、なんとなく劇場公開されない作品はアートとしてワンランク下のようなイメージが自分の中にも少しあった。連続ドラマよりも映画が上。ということで、気合も入れずに適当に見始めたNET FLIXのドラマシリーズ「グレイス&フランキー」。これが、新しすぎて、脚本も素晴らしすぎて、どっぷりハマりこんでしまった。
www.netflix.com詳細やあらすじは公式サイトで見ていただくとして、個人的にこの物語が秀逸に感じられたのは、なによりも、熟(老)女二人の人物設定。この中には、わかりやすく分類された女のステレオタイプが登場する。美貌維持に走る派と自然志向に走る派。この女の分類は、おそらく年齢を超えて存在する永遠のステレオタイプでわかりやすい。食生活、男関係、ファッション、思考、家族関係、若い頃ならばおそらく二人が相容れることはまずない。けれど、共通の不幸や老いを経験するにあたって、二人の間には友情というよりも、「人間にとっての尊厳」を大切にしたいという共通感覚が芽生えてくる。年齢と共にのしかかってくる課題が、女たちを一つに。後日、老いについて語る美貌のジェーン・フォンダをTEDで見る。動画を見て思う。「人生の第三幕」は楽しそう。女が、年をとるのも悪くない。